幹事長とは

幹事長とは

なんぞやってのは、前からけっこう気になっていた。
選挙の仕切り屋らしいが、その割にはなんとか幹事長の風が吹いたみたいな話は聞かない。一体なにをやっている人なのだろうと?


選挙が純然たる人気投票で、人徳で決まるのなら、党の幹部が仕切った選挙戦略なんて別に必要なくて、その選挙区で愛想良くマメに活動していれば良いはず。


選挙ってのは、公正なルールのもとに、有権者が自分の意志で政治家を選ぶもんだと、一昨年ぐらいまでは思っていた。
去年のアメリカ大統領選をずっとウォッチしていたら、選挙ってのはそういうもんじゃないってのが解ってきた。


選挙とは、国民のみなさまに選んで頂くものではなく、どんだけ選ばせるかという支配力を誇示し合う、ある種の投資ゲームなんじゃないかと思った。


常識で考えれば、自分が立候補している選挙区の市民のみなさまに選んでいただくわけだから、市民に対して、政策だか人格だかを訴えるのが選挙である。


だが、常識をちょっと脇において、票とは日本全国、ときには海外まで含めて手広く流動して、自党が注力したい地域に投入し合う、チェスのごときゲームだと考えると、幹事長のポストというのは、俄然重みを増してくる。


自分の選挙区の中でだけベストを尽くす勝負であるのなら、まぁふつうに頑張れば良いが、党にとって重要なのは、ある選挙区で人気候補がぶっちぎりで勝つことではなく、全国まんべんなく平均的に勝つ方が重要になる。


東京1区で、二位の候補にダブルスコアで圧勝したとしても、残りの東京の全部の区で負けたのでは意味がない。
圧勝5、惜敗15の結果になるより、辛勝18、惨敗2になるように票を割り振ったほうが、党としては利益になる選挙と言える。


余裕がある選挙区があったら、そこからは票を引き抜いて、近くの戦況が厳しい区に投入するほうが、党としては良い戦略になる。


おそらく、普段はいざというときに流動できる組織票は、各選挙区にまんべんなくばら撒いてある。


表のルールどおりのふつうの人気投票だけで勝てる候補はそれでやってもらい、余裕がある区からは組織票を引き抜いて、自党が苦しい区や、重点的に勝ちたい区に投入する。


そういう票操作をするならば、幹事長は全国の選挙区の地域のボスに顔が利いて、票の配分、ひいては票と等価交換になる利権の配分に関して深い理解と強い権限を持っている必要がある。


票というリソースと、それと対になっているであろう資金の流れを管理し、割り振る立場にあるから、幹事長とは党の中で最も偉い幹部の一人なんじゃないだろうか。

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